パートタイム派遣とは?パートタイム派遣のメリット・デメリット
パートタイム派遣(パート派遣)は、最近になって増えてきている新しい派遣のスタイルです。
一般的な派遣の場合は週5日、1日8時間勤務をするケースが多いのですが、パートタイム派遣の場合には週1日~3日、1日4時間など、パートの感覚で派遣社員として働くことが可能になります。
パートのようなワークスタイルでありながら、雇用形態としては派遣社員なので、「パートタイム派遣」や「パート派遣」と呼ばれます。
パートタイム派遣は、フルタイムではなくパートタイムでの労働となるため、子育てや家事に忙しい主婦や、扶養枠以内に収入を収めたい主婦などを中心に人気を集め、急速に普及してきています。
パートタイム派遣が普及してきた理由
なぜ、フルタイムの派遣ではなく、パートタイムの派遣が普及してきたのでしょうか。その理由には、派遣社員として働く側だけではなく、派遣社員を受け入れる企業を取り巻く経営環境の変化も影響しています。
出口が見えない不況が続き、激しいグローバル競争の波が押し寄せる中、日本企業はより経営の効率性を高めるために、従業員の労働力を今まで以上に効率的に配分する必要性が高まってきています。
そこで注目されているのが、「業務の繁閑に応じた労働力の確保」です。
どのような会社でも、1年中毎日の仕事量が同じという会社はありません。どのような会社にも繁忙期や閑散期はありますし、1年という単位ではなく1ヵ月、1週間という単位で考えても必ず業務が多忙な時期とそうでない時期があります。
もし派遣社員も含めて従業員を全てフルタイムで雇っていたら、当然ながら仕事をスムーズにこなしていくためにはもっとも忙しい時期に必要となる仕事量に併せて社員を確保していなければいけません。
しかし、当然ながらもっとも忙しい時期の仕事量に基準を併せて社員を確保していると、業務の閑散期には人材が余ってしまいます。 分かりやすく言えば、「暇」な時期が生まれ、生産性が落ちてしまうのです。
そこで、業務の繁閑に応じて社員数を柔軟にコントロールし、定常的に発生する業務についてはフルタイム勤務の正社員が対応し、繁忙期に発生するスポットの業務については、パートタイムの派遣社員が対応することで高い生産性を維持するというスタイルが徐々に普及していったのです。
パートタイム派遣は、今や企業の人材戦略にとって欠かせない一つのオプションとなりつつあります。
パートタイム派遣のメリット・デメリット
ここでは、パートタイム派遣のメリット・デメリットについてご紹介していきます。
パートタイム派遣のメリット
パートタイム派遣のメリットとしては、下記が挙げられます。
- プライベートを充実させることができる
- 自分の都合に合わせて好きな時間・曜日に働ける
- 扶養枠の範囲内で収入を得ることができる
パートタイム派遣が何より魅力的なのは、扶養枠の範囲内に収入を収めつつ、オフィスワークを行うことができるという点です。
通常のパートのお仕事の場合、スーパーのレジや惣菜、清掃作業など、オフィスワーク以外の募集が多い傾向がありますが、パートタイム派遣の場合は通常の派遣と同じようにオフィスワークがほとんどです。
そのため、パートタイム派遣は、結婚や出産を機に仕事を辞めたものの、いわゆる「パート」ではなくまた以前のようなオフィスワークに戻りたいと考えている主婦の方にとても人気のある派遣スタイルです。
また、フルタイムの覇権とは違って扶養の枠内に収入を収めることができるという点も魅力です。
パートタイム派遣のデメリット
- 多くの収入を稼ぐことは難しい
パートタイム派遣というスタイルを選ぶ以上、上記をデメリットに感じる方はあまりいないかもしれませんが、やはりパートタイムはフルタイムと比較すると収入面では大きく劣るため、家計の主たる担い手となる方がパートタイム派遣で働くというのはあまりおすすめができません。