派遣社員の厚生年金保険
ここでは、派遣社員の厚生年金保険について説明していきます。
厚生年金保険とは?
厚生年金保険とは、企業に勤務する会社員が加入する公的年金制度のことを指します。 老齢年金、障害年金、遺族年金の三種類の保険給付を受けることができ、労働者やその遺族の生活と安定を保証するための社会保険制度となります。
日本における公的年金は、一階部分に国民年金がありますが、会社員の場合はそれに加えて厚生年金保険に加入することになるため、厚生年金保険は二階部分の上乗せ年金だとよく言われます。
厚生年金保険の保険料は収入の一定割合から徴収される形となっており、雇用主となる企業と個人が半分ずつ負担する形となっています。
厚生年金保険の加入資格
下記の条件を満たす方の場合は、派遣社員であっても厚生年金保険に加入する義務があり、強制加入となります。
- 2ヶ月を超える雇用契約
- 1日、または1週間の所定労働時間および1ヶ月の所定労働日数が共に通常正社員の4分の3以上(一般的に週4日以上、週30時間程度)
派遣社員の厚生年金保険の加入状況
派遣社員として働く方々の公的年金への加入状況としては、下記のようになっています。
公的年金には加入していますか(いましたか)?

(注)1日又は1週間の所定労働時間及び1か月の所定労働日数が、その事業所で同種の業務を行う通常の労働者の概ね4分の3以上である場合は、原則として健康保険及び厚生年金保険の被保険者とされている。そのため、被保険者の適用除外となる「2ヵ月以内」及び労働時間等が4分の3基準に達しない「1日6時間未満」・「月16日未満」の就労状況の者を除いた。
(※一般社団法人日本人材派遣協会 2011年度「派遣スタッフWebアンケート(調査結果)」より引用。)
上記のアンケートデータによれば、派遣社員として働く方々のうち、全体の9割以上の方々が派遣会社の厚生年金保険に加入していることが分かります。
厚生年金保険への加入率は平成21年~平成23年にかけて毎年少しずつ上昇しており、加入が徹底されるようになってきています。